建設業における死亡災害を種類別にみると、墜落によるものが最も多く、その中でも足場からの墜落が特に多くなっています。このため、足場からの墜落災害を撲滅することは、建設業における死亡災害を防止する上で最重要の課題といえます。その課題を解決する対策の一つとして、組立て・解体を行う作業床の最上層に常に手すりがある「手すり先行工法」による足場の設置が有効であるとの観点から、平成15年4月、厚生労働省において「手すり先行工法に関するガイドライン」が策定されました。
手すり先行工法は、組立て時には作業床の最上層にあたる部分に手すりを先行して設置し、かつ、解体時には最上層の作業床を取り外すまで手すりを残す工法です。この工法による足場の設置を行うことにより、足場からの墜落災害を防止する大きな効果が期待できます。
手すり先行工法に関するガイドラインが広く理解され、手すり先行工法が普及・定着することで、足場からの墜落災害がなくなることが望まれます。
手すり先行工法に関するガイドラインは、建設現場で実際に行われている手すり先行工法の好事例をもとに、墜落災害防止のために望まれる対策をとりまとめたものです。またガイドラインには、組み上がった足場について、働きやすい安心感のある足場の基準が、併せて示されており、これを実施することにより、足場上での作業時の墜落災害を防止する効果がより一層期待できます。
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